北アルプスに魅せられて                                    山の靴跡

剱岳

2008年7月26日〜28日

 1日目:室堂〜一ノ越〜雄山〜大汝山〜別山〜剱沢
2日目:剱沢〜剱岳〜剱沢
3日目:剱沢〜雷鳥沢〜室堂

4:30 外に出てみると・・・
前剱がなんとか見えるだけで、剱岳は雲のなか。

空には雲の切れ間に月も見えている。

オニオンスープと昨日作っておいたポテトサラダサンド、コーヒーの朝食を済ませる。

今日はサブザックなので実が軽い。

 

5:00 いよいよ剱岳に・・・

朝日が差し込んできそう。
雪渓を渡るところではイワヒバリの見送りも・・・

  

まずは目の前の剣山荘に向かう。
上のほうはガスだが、小屋のあたりは日が当たっている。

 

剣山荘までにも花がいっぱい。
今日は陽に輝いているのでまるで違って見える。

チングルマ
アオノツガザクラ
???


オオヒョウタンボクの蕾


ミヤマキンポウゲ


???

  

登りのスタート


雪渓も・・・




鎖場には番号が・・・





6:00
ほどなく一服剱で休憩・・・

 

前剱への登り
30分ほどで振り返ると
一服剱までの稜線が綺麗だ。
(クリック)



4の鎖場
たいしたことない





7:00
前剱頂上

 

山頂で一休みしていると「グェー・・・」という鳴き声。
後から来た女性が「なに?」
「雷鳥ですよ。」というと、イメージが違うって(笑)

ハイマツのあたりを探すと・・・いました。

 

前剱あたりで見かけた花もたくさん・・・


ハクサンフウロ

クルマユリ

ミヤマダイモンジソウ

コイワカガミ

チングルマ

ツガザクラ

チングルマの綿毛

タカネヤハズハハコ

ゴゼンタチバナ

  

前剱を過ぎると登り下りでルートが分かれ、鎖場が続く。

前剱の門
8:00
平蔵の頭
(オンマウス)

 

そして、カニのたてばい。
このときが一番青空が広がった。

 

多分、この日一番の眺望。
歩いてきた稜線がくっきり見える。

 

 

9:00 あとひと登りで山頂へ・・・
まず2998mのプレートがあり、その向こうに2999mの山頂プレートがある。
新しいプレートの周りは記念撮影用にみんなが順番に・・・

ある女性が「次は誰?」といいながらシャッターを押している。
普段、自分の写真はまったく撮らないが、思わずカメラを渡してしまう。
シャッターを押し、画像を確認し、
「あら〜、実物よりよく撮れちゃったわ」

古い山頂プレート
劔岳2999mのプレート
新しい祠はまだなかった。

すぐ脇に設置された三角点

   

山頂では残念ながらガスで遠望があまり利かない。
せめて八峰をパノラマで・・・
(クリック)

    

9:30 下山

山頂を降りはじめたところでヘリコプターが2機。
自衛隊の大型ヘリによる遭難救助訓練だそうだ。
(マウスオン)

      

下りのメインイベント「カニのよこばい」にはいる前に・・・
剱沢も室堂も見えるじゃァないか。
(クリック)

 

剱沢小屋とテント場
室堂ターミナルと地獄谷

 

さて、いよいよ「カニのよこばい」

まずは縦に下りて・・・

この一歩目がちょっと難しい?
でも、前の人をよく見ていればなんでもない。



そして、よこばい

 

すぐに梯子

結構、垂直


そして、登り

前剱の門
No.13の鎖場でした。
これで終わりだったかな。

 

下りでも山頂直下からたくさんの花に逢える。

ヨツバシオガマ
キバナノコマノツメ
シコタンソウ


ミヤマクワガタ


ミヤマオダマキ


タテヤマリンドウ


???


イワオウギ


エゾシオガマ


アカベンダイモンジソウ


クルマユリ


トウヤクリンドウ


ウサギギク


ミヤマカラマツ


ウラジロナナカマド

 

12:00 剣山荘に到着
時間もいいので昼食・・・
ラーメンを食べたかったが、うどんかそば。
山菜そばで腹ごしらえをし、剱沢に向かう。

雪渓を渡るときは太陽が眩しく、サングラスを持っていなかったので目が痛い。
それがテント場につく直前、雨粒が落ちてくる。
合羽の上だけ着て、これはもう1泊だな、と管理所で500円を払いもう一泊が決定。
そしてテント場を横切り、自分のテントにつくとすぐ、雨が激しくなってきた。
時計を見ると13:15

なんと、雷も近くなってきた。
テントのなかに一人だとやはり心細い。
時々空気孔から外を覗くが、みんなテントのなからしい。

シュラフに横になると、疲れからウトウト・・・
こんなところはO型かな。

1時間半ほどでテントを打つ雨音が消えた。
外に出ると、皆が同じ行動をとっている。


今がチャンスと、トイレと水を汲みに小屋まで行く。
戻ってきてテントのなかでのんびりしていると、30分ほどでまた雨音がしてきた。


と、同時に突風が吹き始めた。
テントが飛ばされそうな強い風・・・
横着をせず、ちゃんとペグを打ってあるので、飛ばされはしないが、つぶされそうだ。
そのうち、体で、テントを押さえないといけないほど押しつぶされる。
これはちょっとやばいかな、と不安がいっぱい。
とりあえずザックに荷物をつめる。
シュラフはスタッフバッグにまで入れたが、コッヘルともどもザックには入らない。
外を覗くと、遠くのテントがつぶされている。

1時間ほど頑張ったところで、、拡声器を持った小屋の人が
「避難してきている人もいます。
張綱をしっかりして、飛ばされないようにしてください。」
と、廻っている。

これを聞いてすぐに避難決定。
シュラフと、コッヘルは置いたまま、ポールを抜いてつぶしたテントに石を置き、小屋に避難する。

雨具を乾燥室に入れ、ほっと一息。
談話室にはテントから避難した人が10数名。
外にはまだ20張ほど頑張っているようだ。

17:00頃やっとこの嵐は収まった。
明日の朝の天気はわからないので、この時とばかりにテントを撤収。
風雨が収まっても、もうテントを張る気力はない。
夜中も強風が吹いていたので結果オーライ。

 

片付け終わり、18:00からの夕食をとってから外に出ると、青空が広がり始めていた。

 

18:30 夕焼けの予感・・・

 

19:00 赤くなってきた・・・

 

19:05 ここまでかな・・・

 

剱岳の上もほんのり赤く・・・
この一日は山の天気の急変を実感した一日だった。

 

翌朝は、5mほどしか見えない濃いガスの夜明け。
これでは初めてのルートは不安だ。
ちょうど下山する団体の後を歩かせてもらうことにする。

朝食を終わり支度を済ませると、また雨が降り始めた。

剱御前小舎を目指し、まずは登り。
途中から雷も聞こえ出す。

後は雷鳥沢までの下り。
一眼レフは防水スタッフバッグに入れ、ザックのなかに。
テントも濡れているので、帰りの方がザックが重い。

雷鳥沢が見える頃になって、やっと雨脚が弱くなった。

 

そして、室堂への登りが辛い・・・
時間をかけてゆっくりと・・・

ここまで来ると完全に雨は上がり、レインウェアーも乾いてきた。
雷鳥沢は綺麗に見下ろせるが、周りの山は雲の中・・・

                   

剱岳・・・天候もあわせつらい気持ちで帰ってきたが、すぐにまた行きたくなってきた。

  

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