2010年5月1日〜2日
1日目 上高地バスターミナル〜岳沢小屋 2日目 岳沢小屋〜少し上の方〜岳沢小屋〜上高地バスターミナル |
岳沢に行ったのはこれまでに2回。 最初は2003年、単独で岳沢ヒュッテに宿泊し、翌日重太郎新道を登り、前穂から奥穂に縦走した。 2回目は2005年、局長とテント泊縦走、この時は前穂〜奥穂〜北穂と縦走した。 翌2006年春、岳沢ヒュッテが雪崩で全壊し、上條氏が急逝され、その後廃業された。 その岳沢に小屋の建設が昨年秋に始まった。 4月にはHPも開設され、岳沢便りが送られてくるようになり、GWにはテント泊用の水、トイレもOK。 今年のGWは休みは7日間と長いが、山に行けるのは2日間。 ここなら1泊で雪山に会える。 |
30日夜発の「さわやか信州号」は3台だった。 深夜の高速は大渋滞だったようで、途中の休憩も10分ずつ2回。 それでも予定の午前6時前に上高地バスターミナルに到着。 雪だったようで、屋根も地面も霙混じりの白いものに蔽われていた。 他のバスも含めかなりの登山客がいる中、知り合いと遭遇。 juqchoさん、お会いしたのはビアマウントで1度だけだが、 HPはよくお邪魔している。 涸沢をベースに滝谷を登られるらしい。 おにぎりを食べ、身支度を済ませ、午前6時のんびり出発。 |
梓川沿いに出て、いつもの場所で穂高を見上げるもガスの中。 上の方の雲が薄くなり、太陽の光が覗いてきそうなので天気は良くなりそうだ。 岳沢小屋の建設地辺りに目を凝らしても何も分からない。 (ズームアップで写した画像をPCで見たら写ってましたが・・・) |
今日は河童橋を渡り、右岸を進む。 木道に入った辺りで太陽の光がさしてきた。 早朝は野鳥が目の前を横切る。 が、なかなかすばしこく、カメラを構えられない。 |
ルリビタキ オス |
ルリビタキ メスかな? |
アオジ |
他にも何種類かの野鳥と遭遇したが、名前は分からない。 のんびりと30分くらい掛け、岳沢登山口に到着。 4/27より岳沢キャンプ地が利用できる旨の 手書き案内が添えられていた。 |
歩きやすい道を進む。 先行者1名。 ザックにはヘルメットとアックスとテントマット。 |
20分ほど進むと「岳沢便り」で紹介されていた雪崩の後の場所に着いた。 倒木が散乱している中、赤いテープを目印に進む。 |
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樹林帯を40分ぐらい進むと沢沿いに出た。 ほんの一部に青空が覗いている。 |
8時30頃には上空から太陽の光が・・・ でもまだ山の上部はガスの中。 |
その後15分ほどで急速に晴れ上がってきた。 ザックを降ろし、上高地を見渡す。 乗鞍岳の上部は雲に隠れているが、その上は青空。 河童橋もはっきり判る。(オンマウス) |
前方には吊尾根が目の前に聳え立っていた。 |
この後、また夏道の方に登って進んでみる。 小屋見峠辺りから見えた岳沢小屋。 しかし、ルートの選択ミスが判明。 ここからの斜面はちょっと危なくて降りられない。 もう少し登ってみるが、なかなか降りられそうな傾斜にはならない。 ザックも重いので先ほどのところまで下ってから登り返すことにする。 |
1時間くらいロスをし、といっても重いザックを背負っての登り返しはかなりの疲労。 10時半くらいにやっと到着。 早速テントの受付を済ませ、今夜の宿を造る。 |
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上の小屋が建設用の仮設小屋兼受付兼売店。 緑のテントが我が家。 スリーシーズン用テントにスリーシーズン用シュラフ・・・ちょっと不安。 水場が確保できたとのことだったので、昼はパスタを作る。 しかし、昨日の雪でパイプが凍ってしまったようで、タンクの水を分けてもらう。 |
この日は沢の下流を含め30張のテント。 ここが目的地なのはただ1名。 他はヘルメット、ハーネス、ザイル装備のクライマー。 その1張に掲げられたこいのぼりが風に泳ぐ。 乗鞍岳もなんとか・・・ |
天狗岩から西穂独標までの稜線の上を雲が速いスピードで流れる。 左端のピラミッド型のピークが独標、中央の雲の辺りが西穂高岳 |
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独標の上には登山者が見える。 (オンマウス) |
西穂高岳の左の沢(西穂高前沢?)に下山中の登山者発見。 (オンマウス) |
久しぶりのザックの重さに疲れ、午後は動き回らず休憩。 テン場に用意された簡易ベンチでコーヒーを淹れ、のんびりする。 登り始めが曇っていたので日焼け止めを塗っていなかったのを思い出し、慌てて塗るも遅かったか・・・ 5時くらいに一度シュラフに入ると、もう起きだすのが億劫になってきた。 日が当たらなくなると急に風の冷たさが感じられる。 「人工衛星が見える。」 の声にも、外に出て体を冷やすと、また温まるまでが心配で、結局このまま・・・ この日の就寝体勢は・・・(後日の自分の記録のために) 床:テントマット、エアーマット 上:ブレスサーモ長袖、半袖Tシャツ、長袖シャツ、マイクロフリース、インナーダウン 下:アンダータイツ、夏ズボン、インナーダウン 足:指付ソックス、中厚ソックス2枚、テントシューズ 足の指先が冷たくなった以外、寒さには困らなかった。 明け方近く、横向きになると体の側面は冷えやすいようだった。 日にちが変わってから風が強くなり、時々テントが振るえ、 午前3時頃にはテントにあたる雪の音も聞こえた。 隣のテントから 「昨夜は満天の星だったのに、今は全天の雲・・・」 という声が聞こえ、明け方の星空も諦め、シュラフに包まる。 |
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