北アルプスに魅せられて                                    山の靴跡

赤岳・阿弥陀岳 2

2004年7月7日
美濃戸〜南沢〜行者小屋〜中岳のコル〜阿弥陀岳〜赤岳〜地蔵尾根〜美濃戸

局長のテント泊デビューは八ヶ岳でと考えていたが、連休が取れない。
仕事の山に追われているうちに、硫黄岳山荘のHPでコマクサの開花情報が出た。
今年はシロバナコマクサを見たいと思っていたが、
空模様と休みと花がうまく合うかどうかが難しい。

1日休みが取れ、天気も良さそうなのでテントはあきらめ、日帰り強行軍に出かけた。
行者小屋から赤岳に行くか、硫黄岳に行くか迷ったが、
局長が行ったことのない赤岳に行くことにした。

本当はもう少し早く出たかったが、午前4時20分、出発。
空いている中央高速をちょっとスピードアップで快調に進む。
いつもどおり八ヶ岳PAに寄り、朝食のおにぎりを食べる。
甲斐駒も八ヶ岳も、うっすらと姿が見える程度だ。

赤岳山荘の駐車場 諏訪南ICで中央高速を下り、美濃戸に向かう。
美濃戸口で舗装道路は終わり、
ここからは砂利敷きの林道に入る。
すれ違いも難しい狭い林道で
早い時間なのに対向車が1台来た。
なんとかすれ違い、赤岳山荘の駐車場に着いた。
駐車場は数台の車が停まっている。

車を下りると、朝、家を出たときの蒸し暑さがウソのように、
ひんやりとした空気が気持ちいい。
空もスッキリ晴れてきた。
山荘に寄り、駐車代1000円を払う。

身支度を整え、駐車場を出た目の前には
阿弥陀岳が聳えている。
赤岳は阿弥陀岳に隠れてここからは見えない。
目の前に阿弥陀岳

出発〜

 

午前6時50分、出発である。

南沢への分岐までのちょっとの間にも
ヤマオダマキやヤグルマソウなど
たくさんの花が出迎えてくれる。

沢づたいの道を
何度か丸太の橋を渡りながら進む。
しばらくは樹林帯の中で
日も差さず、花も見当たらない。

それでも、日のあたるところでは
イチヤクソウのつぼみを見つけた。
南沢ルートへ入る 丸太の橋 沢沿いの道は気持ち良い

1時間ほど歩いたところで、小休止。
ちょうど空が開けた場所で、見上げると青空に月が残っていた。

青空に残った月

きつい登りになってきた 沢を離れ、道はきつい登りに変わり、
30分ほどで広い河原に出る。
白河原と呼ばれるこのあたりは
陽を遮るものがない。
あとで気がついてみると、
かなり陽に焼けていた。
暑〜い

もう一度、樹林帯に入ったところでシロバナヘビイチゴの群落の中にバイケイソウがにょっきりと立っていた。

やがてヘリポートの脇を通り、9時10分、行者小屋に到着した。

目の前に赤岳。
視線を移せば、中岳から阿弥陀岳へときれいな山並みが続く。
小屋の向こう側には、硫黄岳も良く見えている。
赤岳


中岳〜阿弥陀岳

 

小休止のあと、
9時30分中岳のコルに向け出発する。
文三郎道への分岐を分け、
樹林帯に入る。

やがて登山道は花いっぱいになり、
写真を撮りながら、気持ちよく登る。

 

花とたくさん出会いながらの道は
時間が短く感じられる。

どんどん高度を稼ぎ、
最後に鉄の橋を渡ると
中岳のコルに着いた。

行者小屋からちょうど1時間だ。
鉄の橋 中岳のコル

 

急な登りも花がいっぱい でも、かなりきつい・・・ この頃からガスが上がってきた。
残念ながら遠くはほとんど見えない。

ザックをデポし、阿弥陀岳にピストンする。
鎖の設置された急峻な道だ。
この登りも花がいっぱいで、
写真を撮りながらゆっくり登る。

山頂で一休みするが、
展望はまったくなくなってしまった。

お腹もへってきたので
ザックまで戻り、昼食にすることにした。
ガスの阿弥陀岳山頂

 

青空はまったく姿を消してしまったが、
なんとか、権現岳から編笠山が見える。

うどんを煮込み、腹ごしらえをしてから、
中岳への登りに向かう。

中岳を越え、下りになったところで、
そろそろコマクサが・・・
と思っていると、ひとつ発見。
まわりを良く見るとたくさん咲いている。
(写真はあとでゆっくりと)
権現岳から編笠山

 

赤岳への登りにかかったあたりで振り向くと、中岳から阿弥陀岳が綺麗に見えた。
中岳のこの斜面にたくさんのコマクサが咲いている。
中岳のむこうに阿弥陀岳

 

キレット小屋への分岐点からは
いよいよ赤岳への急な岩場だ。
鎖場は局長は好きだが、
阿弥陀の往復でやはりちょっと疲れが出てきた。

力をくれる
こんなプレートが埋め込まれていた。

この登りにも、チョウノスケソウや
たくさんの花が咲いている。

 

団子の山頂標識 やっと着いた赤岳南峰はガスの中だ。
北峰の小屋もガスの中にぼんやり見えるだけで、
まわりの山はまったく見えない。

山頂標識だけ写真におさめ、頂上小屋に向かう。
山梨百名山

小屋の前のテラスでコーヒーを淹れていると、急にガスがきれてきた。
先ほどガスの中だった南峰が綺麗に見える。

 

中岳から阿弥陀岳
天狗岳〜硫黄岳〜横岳

 

時間も午後2時を回った。
そろそろ腰を上げないと遅くなってしまう。

一気に、
といってもやはり花がたくさんなので、
写真を撮りながら、地蔵ノ頭まで下る。
急な下り こんな岩越えも・・・ 地蔵ノ頭

 

地蔵ノ頭からのガスの中の赤岳〜中岳〜阿弥陀岳

 

梯子・鎖の設置された急な地蔵尾根である。
途中、
赤いちゃんちゃんこを着たお地蔵様の横を通り、
一気に下る。

行者小屋に着いたのが午後3時20分。
ラーメンを頼み、腹ごしらえ。
今回は急に来たので、行動食が少なかった。

午後3時40分、美濃戸に向け、朝来た道を戻る。
美濃戸へあと少しの樹林帯で、局長がギンリョウソウを発見。
目玉親父に出会えた。

駐車場に着いたのが、午後5時20分。
写真を撮っていた時間もあるが、やはりかなりきつかった。

車のドアを開け、エアコンをかけていると、
いつのまにか何十匹のアブが集まって来た。
車の中にも入ってしまい、追い出すのに一苦労。
そういえば、以前7月に北沢を下ったときもアブにまとわり付かれて苦労した。
この時期はいつもなのだろうか。

日帰りはきつく、
出来れば1泊でのんびりとまわりたいコースでした。
コマクサは満開で、他の花もいっぱいで、疲れましたが満足です。

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