初めての縦走
2001年7月21日〜22日
1日目 稲子湯〜みどり池〜本沢温泉〜夏沢峠
2日目 夏沢峠〜硫黄岳〜横岳〜行者小屋〜赤岳鉱泉〜美濃戸口
冬の間、奥多摩に通い、下りの膝も痛まなくなっていた。
6月の下旬頃からK氏と山行の打ち合わせを始め、ルートは八ヶ岳縦走と決まった。
梅雨の晴れ間と、休みとのタイミングが合わず、結局梅雨明けの時期となったが、
当日はまさに梅雨明け10日という絶好の晴天に恵まれた。
大宮駅で待ち合わせ、7時26分発「あさま551号」で佐久平まで。
山登りの姿で新幹線に乗るのはちょっと違和感をおぼえる。
佐久平で小海線に乗換、小海駅に9時32分着。
小海線に乗るのは学生時代以来30数年ぶりである。
駅前から小型の町営バスに乗る。
乗客は数えるほどだ。
バスの中でおにぎりを1つほおばる。
バスは松原湖で右折し、しばらく先で小海リエックスというリゾート地に入る。
またもとの道に戻り、今度は山道に入っていく。
少し先の停留所で運転手が 「みどり池に行く人はここですよ。 終点の稲子湯まで行くとここまで戻ってくることになるよ。」 と教えてくれる。 あわててザックを抱え、 降りたところがゲートの前だった。 目の前にこれから向かう 硫黄岳の爆裂火口がひろがっていた。 |
林道と交差しながら進み、橋を渡った先からゆるやかな登りになった。
ガイドブックにあったようにところどころに軌道の跡がある。
水場で休憩し、ここからは急なジグザグの道を進む。
先行するK氏のスピードにあわせ、一歩一歩進んでいく。
やがてみどり池に到着。
目の前にK氏の事務所で見た写真のアングルと同じ景色が広がった。
シラビソ小屋の横の餌場にはリスとウソがきていた。 ここで小休止。またおにぎりをひとつほおばる。 |
さあ、本沢温泉に向かって出発だ。 歩き始めてしばらくすると、 初めて見る赤い花の群落に出会った。 (夜、やまびこ荘で聞いたら、クリン草だと教えてくれた。) ジグザグの登りを終え、笹原を下っていると、 ガサゴソと音がする。 他の登山者はいなかったのにと思って見回すと、 なんと、カモシカが反対方向に歩いていた。 こんな近くで…大感激。 |
笹原を過ぎてしばらくすると、広い車道に出た。 本沢温泉到着。 水分補給をし、桃のゼリーを食べる。 さあ、あとひとふんばりで夏沢峠だ。 |
河原にある露天風呂の脇を通り、 |
午前4時頃目が覚める。
そのうち日の出だろうと、カメラを持って外にでる。
少しひんやりとして気持ちがいい。
明るくなるとともに、太陽が昇ってきた。
ちょうど上空を飛行機が飛んでいるらしく
飛行機雲が光っている。
そのうち直接小屋にもオレンジ入りの光が届いてきた。
硫黄岳も輝いている。
とても気持ちいいな!
味噌汁とアルファ米の白飯の朝食、 食後のコーヒーのあと 硫黄岳に向け出発。 振り返ると昨年登った天狗岳が見えてきた。 快調に登り、山頂に着くと すごい景色が目の前に広がった。 |
雲の向こうに南アルプスが見える。
反対側にはうっすらとまだいったことのない北アルプスが見えている。
山頂で大休止。 K氏はスケッチブックを取り出す。 個展をひらくほどの腕前だ。 私は広い山頂のあちらこちらで カメラを構える。 快晴のもと、 たっぷりと景色を味わい、 横岳に向かうことにする。 ここで、コマクサに出会う。 他にもたくさんの花に出会ったが、 コマクサだけは すぐに名前がわかった。 砂礫地一面に広がっている。 |
||
横岳奥の院からは赤岳がよく見える。
赤岳展望荘、よく見ると頂上小屋もはっきりと分かる。
ここから鎖場のある岩稜を進む。
事前の勉強では結構険しそうだったが、
たくさんの花にであったり、景色を楽しんだりして、難なく進んでしまった感じだ。
進むうちに佐久側からだんだんとガスが上がってきた。
地蔵の頭につく頃は回りは真っ白だ。
まずは展望荘まで行くことにした。
これでは赤岳は山頂まで行ってもガスの中で何も見えない。 それに、初めての縦走であまり無理もよくないだろうということで 地蔵の頭まで戻り、行者小屋に下ることにした。 鎖場、鉄梯子をゆっくりと下り、やがて樹林帯となり、 そのうちに行者小屋に着いた。 |
小休止のあと、赤岳鉱泉に寄りラーメンの昼食。
北沢から美濃戸口に向かった。
赤岳は行けなかったが、充分満足のいく縦走だった。