北アルプスに魅せられて                                    山の靴跡

北横岳 2

2004年2月25日
坪庭〜縞枯山荘〜北横岳〜七つ池〜坪庭

一昨年は上高地、昨年は高見石と、雪の中を歩きまわった。
今年は既に春一番も吹き、雪も少なくなっているようだ。
マーガレットさんのところで見た飯盛山も眺望が良さそうだが、雪が少ないとがっかりするので、
確実に雪のある北横岳に行くことにした。
平日で人は少ないだろうが、北横岳は昨年9月に来たので心配はないだろう。
(昨年のレポはまだです。)

ピラタスロープウェーの始発は午前9時。
それほど慌てることもないが、やはり午前5時30分には家を出ていた。
いつもの通り、国立府中より中央高速に乗り、八ヶ岳PAで朝食。
すっきりとした青空ではないが、甲斐駒も、八ヶ岳もはっきりと見えている。

八ヶ岳PAより南アルプス

 

八ヶ岳PAより八ヶ岳

ピラタスロープウェーの駐車場には午前8時30分には到着。
ここまでの道も、駐車場にもまったく雪はない。
のんびりと身支度をし、売店でおやつ用にマーブルチョコレートを買う。

「今日は天気はよいが、風がちょっと強いでしょう。 
先日の雨で雪が解けた後、凍っているので、登山の方は気をつけてお出かけください。」
と改札の方が言っている。
始発の乗客は、私たちの他に登山姿の二人連れと、ボーダーの二人。
7分で2,300mに到着である。
 

赤岳・阿弥陀岳がはっきり見えている。
さすがに雪で真っ白だ。

山頂駅から赤岳・阿弥陀岳

 

ここで、軽アイゼンを装着。

さくらっちさんがレポの中に
装備の解説が少ないと言っていたので

今日の格好は・・・
局長:スキーウェアーの上下
    (下にフリース)
    皮製軽登山靴
    指付ソックス+中厚靴下2枚重ね
    スパッツ+6本爪軽アイゼン
    ストックはスキー用
    この時の手袋はスキー用だが、
    すぐにフリースの手袋に変更
    他に、毛糸の帽子
副長:省略(笑)
局長の今日のいでたち 足元は暖かくを考え、靴下2枚重ね

 

歩き始め さあ、身支度も整い、出発である。
スノーシューの初体験もしてみたかったので
ミセスハイジさんのレポにあったとおり、
まずは縞枯山荘に向かう。
雪の表面はカリカリしており、歩きやすい。
ロープウェーで一緒だった二人連れも
一足早く出発している。

 

縞枯山荘が見えてきた 緩やかに下り、すぐに山荘前に着いたが、
回りはところどころに枯れた笹が顔を出している。
小屋に入り、スノーシューのレンタルをしたいというと

「今日は雪も締まっているので、必要ないでしょう。」
「北横から七つ池のほうに行きたいのですが・・・」
「軽アイゼンがあれば大丈夫ですよ。」

残念ながら、スノーシューの初体験は
またの機会を待つしかないようだ。
縞枯山荘前

再度、軽アイゼンをつけなおし、とことどころに岩の見える坪庭を回って北横岳に向かう。
途中、振り返ると坪庭をこちらに向かう二人連れが見えた。
昨年、始めて来たときは、一度下り、延々と登った記憶があったが、
あっという間に三ツ岳への分岐点に到着した。
局長も、こんなに近かったっけ、と拍子抜けのようだ。
雪が締まっており、歩きやすいせいもあるのかもしれない。

坪庭を北横岳に向かう 樹林の中の登り 分岐点 三ツ岳

 

分岐点からほんの一息で北横岳ヒュッテに着いた。
今日もヒュッテは休みである。
昨年も平日にきたので、バッジが入手できない。
まだ、10時30分。
局長のザックにコーヒーの入ったテルモスをいれ、
もうひとつのザックをデポし、山頂に向かう。
当然、局長は空身、アクセサリーつきザックが私の背に。

ここから山頂までは急登である。
さすがにステップがはっきりしない急な雪道に
局長が難儀している。
ここで先頭を交代し、ステップを切りながら登る。
山頂直前は踏み後部分は完全に凍っており、
風も急に強くなった。
滑らないように凍った踏み後の脇を慎重に進む。

 

八ヶ岳がすべて見える 山頂に着くと、もの凄い風だ。
帽子と、オーバー手袋を
デポしたザックの中に
忘れてきてしまった。
耳が痛く、冷たい風は
ブレスサーモの手袋を向けて
手に突き刺さるようだ。

今日は雪を被った蓼科山が目の前に見え、
その向こうには北アルプスが良く見える。
振り返ると、八ヶ岳がこれもすべて見えている。

しかし、凄い風だ。
じっくりとカメラを構えることが出来ず、
適当なアングルで手早くシャッターを押す。
目の前に蓼科山

 

後ろに見えていた二人連れに山頂で追いつかれた。
年配のご夫婦だったが、ほんの一瞬ですぐに下山された。
強風で、確かに長居は出来ないが、せっかくなので北峰に向かう。
この稜線のほうが風が弱く、ホッとする。
[修那羅大天武」と刻まれた石碑と、2480mの山頂標識の向こうに蓼科山。
さらにその左には、遠く雪を被った北アルプスがよく見える。

 

北横岳 北峰山頂

北アルプス 道標の向こうに八ヶ岳

ちょっと風の弱い場所によけ、温かいコーヒーを飲むが、朝淹れてきたコーヒーもだいぶ冷めている。
この風の強い山頂には、やはりあまり長く入られず、早々に、下山にかかる。
北横岳ヒュッテに戻ると、ちょうど先行したご夫婦が休憩を終えたところで、
大きなテーブルを独り占めで、早めの昼食である。
メニューはいつもと同じく、うどんを煮込む。
平日なので人は少なく、食事中にご夫婦が一組と、ザックにスノーシューをつけた若者がひとり山頂に向かった。
食事を終える頃、次の登山者が来たようだが、話し声がする。
見る間に15人ほどのツアーの団体が到着した。
ガイドの人が、「ここで昼食です。休憩は12時20分まで。」と声をかけている。
急いで後片付けをし、席を交代する。

もう一度ザックをデポし、
七つ池に下りてみた。
動物の足跡を発見するが、
見慣れたウサギの足跡ではない。
大きさは同じようなので、
歩く(走る)スピードで足の位置が変わるのかな?
しかし、このように3つずつが、つながっているのは初めてだ。
下りてみると、どの辺まで水があったのかよく覚えていない。
3本足?

七つ池

コケル ここの雪も締まっていて、なんなく歩ける。
しかし、時々ズボッと足をとられ、
転んだり、膝までもぐったり・・・
面白がってぐるぐる歩き回る。
これが結構疲れたようだ。
家に帰ってから、昨年の写真を確認すると、
歩き回っていたのはやはり水の上だった。
ズボッ

 

昨年はここから三ツ岳を回ったが、
さすがに今日はもと来た道を坪庭に下りることにする。
途中尻セードに挑戦、しかしあまり滑らない。
tomoさんのレポにあった
「domoさんがスーパーの袋を敷いて尻セードを・・・」
を思い出し、早速試してみると、多少は滑るようだ。
帰りの道は、先ほどのツアーの団体が歩いた後なのでだろう、
雪がかなりぐずぐずになっている。
下のほうには、朝寄ってきた縞枯山荘の青い屋根が見える。
転んでるのではありません スーパーの袋を敷いて・・・

樹林帯の下り 坪庭一周 樹林帯を抜け、坪庭を一周する。
雪の表面に風紋が出来、
とけた後が凍ってきらきら輝き、
雪は少ないようだが、やはり綺麗だ。
風紋

時間が早いので、八ヶ岳自然文化園の場所を確認に行ってみた。
ここも、ミセスハイジさんのレポで知り、XCをやってみたいと思っていたが
まったく雪がなかった。
来年だな。

八ヶ岳ズームラインを諏訪南TCに向かう。
編笠山が見える辺りで車を停め、振り返ると、
『のぼり金魚下り金魚』をこの目で確認することが出来た。

編笠山の雪形

雪の少ないシーズンでしたが、何とか局長も雪歩きを経験できました。

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