北アルプスに魅せられて                                    山の靴跡

三方分山

念願の「子抱き富士」

2004年2月7日
パノラマ台入口〜パノラマ台〜精進山〜三方分山〜女坂峠〜精進湖

milkさんの「二人で山歩き」で知った「子抱き富士」。
雪のある時に、見たいと思い、機会をうかがっていた。
週末の天気は良さそうなので土曜日とし、前日に準備すればよいと決めていた。
ところが、なんと金曜日は仕事で遅くなり、家に着いたのが午前零時過ぎ。
しかし、満月と、満天の星空が翌日の晴天を保証しているようなので
取り急ぎ荷物をザックに詰め込み、急いで眠ることにした。

午前5時半、出発。
中央高速を河口湖で降り、
富士パノラマラインを精進湖に向かう。
しばらく進むと、
道の駅「なるさわ」の標識が見えた。
ここで休んで朝食を摂ることに。
車を降りると、
ちょうど日の出直前の
一番気温の下がる時なので
もの凄い寒さだ。

しかし、目の前に朝日のあたり始めた富士山がいっぱいに広がる。
頂上に雲が少しかかっているが、風が強そうなので、はれるかもしれない。

道の駅「なるさわ」からの富士山

路肩に少し雪が残っている程度で走るのにはまったく影響がない。
道路上に見える、外気温の電光表示は−9℃。
寒そうだ。

あっという間に精進湖に着き、県営駐車場に車を停める。
ちょうど三脚とカメラを抱え、引き上げてくるカメラマンがいる。
外は冷たい風がかなり強い。


午前7時30分。
この時間は逆光なので写真は難しいが、もの凄い大きさで目の前に子抱き富士が。
頂上付近の雲は取れないが、
風が強いのでそのうち見えるようになるかもしれない。

裾野まで広がる富士はやはり綺麗だ。

まずはパノラマ台を目指す。
足元には、多少雪が残っているが
日当たりのよいところは
まったく雪がない。
雪道を期待していたので
ちょっと拍子抜けである。
駐車場で車から降りたときは
冷たい強風に驚いたが、
この道はまったく風がなく、
すぐに汗をかくほど暑くなった。
登山口 少し残った雪 雪のまったくない道も

 

やがて、
道の真ん中に一本の大木が。
登り始めからちょうど30分。
ちょうどよい休憩ポイントだ。
局長の見る先には雲のとんだ富士山が。
頂上の雲は刻々と変わり
風の強さを感じる。
木の右側には、
三脚を構えたカメラマンが

シャッターチャンスを狙っている。

 

道はずっとなだらかな登りだ。
途中、木道が整備されていたが、
真ん中あたりが大きな落石で
壊れている。
スタートから一時間で分岐点へ到着。
ここは稜線で、
西からの風が冷たく当たるようになる。
標識には「右 三ツ沢峠」とあるが、
地図では精進峠となっている。
ここからパノラマ台への道は
比較的雪が多かったが、
踏みあとは解けて凍っている。

パノラマ台からの富士山は逆光でほとんどカメラに収まらない。
唯一撮れた一枚。

頂上は強風で雪が飛ばされているようだ。

パノラマ台の名前の通り、
周囲の山々が綺麗に見え渡せる。
山頂方位盤と案内標識と地図で、
山座同定を試みるが、
やはり難しい。

北に、これから向かう三方分山

 


東北側、薄氷の張った精進湖の向こうに
とがっているのが、王岳らしい。

東側
手前から、精進湖、西湖、奥に小さく写っているのが河口湖。

 


南西側
本栖湖の向こうが雨ヶ岳?

西側
遠くに見えるのは南アルプス?

 

十分景色を楽しんだ後、三方分山に向かう。
分岐点までの下りは雪がずっとあるので、
局長の軽アイゼンの練習。
もちろん、
ナシでも問題はありません(笑)

分岐点からの登りは、雪はまったくない。
その後、上り下りを繰り返す。
下りは北斜面なので雪が残っており、
蹄のある足跡も・・・

 

精進峠付近では時々、
綺麗に富士山の見えるポイントがあり
楽しみながら歩くことが出来たが、
精進峠を越えたところから
かなりきつい登りになった。
これでもかというのぼりの末、山頂に・・・
と、思ったが、
小さな鉄製の祠が岩の上にあるだけで
眺望もまるでない。
どうやらここが精進山らしい。

 

今度は、なだらかな起伏を
もうひとふん張り進んだところが
三方分山の山頂だった。
目の前に富士の見えるところに
シートを敷き、昼食。
今日はうどんと、チキンライス。
食後にコーヒー。

 
三方分山山頂より

帰りは女坂峠に下ることに。
しかし、この道は思った以上に悪い。
歩く人も少ないのかも知れないが、
ROCKYさんのいうとおり、
登りには使いたくない。
雪が解けたところが凍り、
慎重にへっぴり腰で下る。
雪のないところも
滑りやすいところがたくさんあった。
女坂峠には数体のお地蔵様と、
阿難坂の標識があった。
何かいわれがあるのだろうか。

 

女坂峠からは歩きやすい道となり、
途中から沢沿いとなった。
しばらくすると、犬の甲高い鳴き声が。
飼い犬のようではないので、
野犬がいるのかと心配しながら進むと、
猟銃を持った二人と、猟犬だった。
こんなところで狩猟が出来るのだろうか。

そうこうするうちに道は舗装路となり、
ROCKYさんのレポにあった諏訪神社に。
なかなか雰囲気のある神社だった。

精進の大杉
樹齢 :1200年
樹高 :40m  
目通り:10m
  

湖畔に出て駐車場に向かう。
富士山の頂上の雲は刻一刻と姿を変えている。
ちょうど雲が切れた。

帰りは、初めて「鳴沢の氷穴」により、
道の駅で、局長がお土産を物色し、帰路に着いた。

子抱き富士、やはり素晴らしかった。

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