北アルプスに魅せられて                                    山の靴跡

蓼科山・双子山

2003年10月18日
大河原峠〜蓼科山〜亀甲池〜双子池〜双子山〜大河原峠

今回は、北八ヶ岳の紅葉と、まだ登っていない蓼科山を目指した。
前日になって天気予報は若干悪くなっていたが、
せっかく準備したのでとにかく出かけることに決めた。

前回、桜平での経験から、午前4時半すぎに自宅を出発。
国立府中から中央高速にのるまで時々雨がぱらつく。
走っている車だと、意外に雨音も強く感じ、ドライブで終わってしまうかなとの不安も…
しかし、八王子を過ぎる頃から雨の心配はなくなってきた。
中央道原パーキングまで一気に飛ばし、
6時過ぎに朝食休憩。
フリーズドライのオニオンスープ(結構いける)とコンビニで買ったサンドイッチ。

諏訪インターで中央高速を降り、
ビーナスラインに向かう頃には、
前方からまぶしい太陽が照りつける。
これは期待できるかなと思いながらも
蓼科山が見えてくると山頂はガスの中。
上に行くころ晴れていればいいんだ、
と気にしないことにする。

途中、すずらん峠付近から大河原峠までは
ハイジさんの情報どおりすばらしい紅葉。
(残念ながら写真はありません。)
展望台もあったが、先を急ぐことにする。

七合目登山口には既にかなりの車が止まっており、
身支度を整えた登山者が何人も見える。
急がないと駐車場が…と不安になるが、
大河原峠の駐車場は
まだ数台が止まっているだけだった。

女神茶屋付近の流れ

大河原ヒュッテ

 

太陽はさんさんと降り注ぐが、
風が強く、
完全な防寒装備を整える。
午前8時、
蓼科山に向け、いよいよ出発。

スタートは、クマザサの生い茂る登りだ。
潤平さんの「北アルプスの風」で覚えたクマザサの名前の由来を
得意げに局長に披露する。
葉の枚数を数えてみたが、本当なのかな?
登り始めると以外にも風はなく、
完全な防寒装備が暑くなってきた。
やがて道はクマザサから、苔むした道に変わった。

クマザサの道 苔の道 苔のオブジェ

登るにつれ、青空が消えてきた。
やがて山肌をなでる風の音がゴォーと聞こえるようになり、
空から1,2滴ポツンと落ちてくるものが…
幸いなことに落ちてくるものは1,2滴で終わりだった。

落ちた霧氷 登りが終わり、傾斜のなくなったところにつくと、
あたりには、プラスティックを細かく砕いたようなものが
おびただしい数散乱している。
何でこんなところにプラスティックがばら撒いてあるんだ、
と不思議に思ってよく見ると、
何と、細かな氷の破片ではないか。
もしかすると、
気温の上昇と強風で
霧氷がおちてきているのかも知れない。

 

少し下って登り返したところで、蓼科山荘に到着。
午前9時30分。
青空はまったく姿を隠してしまい、
冷たい風が吹いている。
蓼科山はガスの中である。
小屋も閉まっているのかと覗いたら、
中ではストーブが燃えていた。

まずはコーヒーで身体を温めようとお湯を沸かす。

蓼科山荘(右下隅はコーヒー)

山頂に行っても、ガスの中では展望もないので、どうしようかとも思ったが、
せっかく来たのと、次はいつ来れるか分からないし、
上に着く頃には晴れてくるかもしれない、と願いながら登ることにした。
どうせ戻るのだから空身で行こうかとも思ったが、
トレーニングを兼ね、ザックを担いでいった。
そしてこれがあとで大正解だった。


手足を使い攀じ登る。
上空はすごい速さでガスが流れている。
後ろを振り返ると蓼科山荘が小さく見える。
その背後は青空が広がっている。
そして、やはり局長は岩場に強かった。
30分で蓼科山頂ヒュッテに到着。
バッジとTシャツを購入すると、
おやじさんから、
「なにやさん?山やじゃないよね。」と尋ねられる。
(ひげ面だからかな?)
「霧氷は見れたかな。」といわれ、
やはりさっきのは霧氷だったんだ、と改めて思う。
山頂は話に聞くとおり本当に広い。
「今、赤岳が見えた。」
声に振り向くと、雲がどんどん流れ、八ヶ岳が見え隠れする。


岩登り


下に蓼科山荘


やがて、青空が広がり広い山頂が綺麗に見渡せるようになった。
中央の少し窪んだところに鳥居が見え、端のほうに方位盤が見える。
鳥居には蓼科神社と書いてある。

広い山頂 蓼科神社
方位盤
ROCKYさんに送らなきゃ

ラッキーなことに今回も槍ヶ岳が見えました。
反対側には八ヶ岳。下の方には白樺湖、蓼科湖。
風は冷たいけど、景色がよいとなぜか我慢できてしまう。

北アルプス 八ヶ岳連峰
白樺湖 八ヶ岳を見る局長 30分ほど眺望を楽しんでいると、
風も弱くなってきた。
八ヶ岳が見えるところで、
早めの昼食にする。
ザックを担いできた良かった〜。
メニューはうどんの煮込みと、
朝買ったいなり寿司のセット。
うどんとおいなりさん

 

蓼科山荘に戻って振りかえると、
さっきは全く見えなかった山頂がよく見える。
小屋では外にバッジ等を並べている。
さあ、双子池までまわりたいから、
先を急ごうか。
蓼科山荘から見上げる蓼科山

 


天祥寺原への下り

途中
涸れ沢を何度か下る。

その後樹林に入ると
傾斜がなくなってきた。

 

磨かれたオブジェ かなりきつい下りだった。
途中オブジェのような景色が
何回かあらわれる。
苔むしたオブジェ

 

下りきってから、大河原峠の方向に進む。
振り返ると、今下りてきた蓼科山がよく見える。
急傾斜を下ってきたことが良く分かる。
大河原峠方向へ 蓼科山

10分ほどで亀甲池への分岐点。
なだらかな上りで前から来た孫を連れた3世代の家族連れとすれ違う。
ゆるやかな明るい草原を気分よく進む。

 

樹林帯に入ってすぐに亀甲池に到着。
何組かが休憩中だが、とても静かだ。
亀甲池

 

ここから双子池までは
鬱蒼と苔むした樹林帯の
上りと下り。
今度は前から犬を連れた
二人連れがすれ違う。
急な下りでは犬を抱いていた。
じきに双子池に着いた。

わずかに紅葉が残っている。
鬱蒼とした下り 軍艦のような岩

 


雌池

雄池

 

さあ、いよいよ双子山を目指し、最後の上りだ。
この上りが局長にはかなり辛かったようだ。
ペースがぐっと遅くなり、携帯酸素を吸ったり…
さらに、途中から青空が消え寒くなってきた。
しかし、山頂には標準タイムどおり45分で到着。
大河原峠から登ってくる子供たちの声が聞こえる。

 

広い山頂 双子山山頂
この時蓼科山はガスの中だった。

あとは大河原の駐車場への下りを残すのみとなった。
途中あとから下ってきた子供たちに抜かれた。
午後3時30分駐車場到着。
ほぼ予定通りの時間だった。

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