2004年9月11日〜12日
1日目 中房温泉〜合戦小屋〜燕山荘〜蛙岩往復
2日目 燕山荘〜燕岳往復〜合戦小屋〜中房温泉〜有明荘
昨年の段階では、今年は表銀座から槍ヶ岳に行こうと考えていたが、
思いがけず、局長も行くことになったので、槍ヶ岳は槍沢からとなった。
しかし、冬の燕岳にも是非行ってみたいので、
やはり夏の間に行っておかなければと、縦走はあきらめ、1泊で燕岳に行くことにした。
行きは「ムーンライト信州」
うめさんのレポでグリーン車がおすすめとあったので、まずは切符を確保。
あとは毎日天気予報を気にしていたが、前日、傘マークが消えたので、GOとなった。
中央線は家からは八王子乗車となる。
ホームで指定券を見ると、1C、2Cとなっている。
何で並んでないんだ?と不思議だったが乗車して納得。
片側2列、片側1列の1列側だったのだ。
とてもゆったりしている。
しかし、通路を車掌さんや乗客が通るので、
アルコールで熟睡できる人には最高だが、飲めない私たちにはかえってバスのほうがよさそうだ。
午前4時51分。 穂高駅に到着。 まだ暗い駅前には、客引きのタクシーの運転手と、 乗合バスが止まっているだけだった。 午前5時5分発のバスで中房温泉に向かう。 午前5時50分、予定通りに中房温泉に到着したが、 途中は、うつらうつらしていたので 周りはよく見ていない。 おにぎりの朝食とデザートにナシを食べ、 午前6時10分、出発である。 |
空は青空。 登山道にはまだ日が届かないが、 遠くの山肌には、明るい光がさしている。 歩き始めると、すぐに木の階段や急登だ。 30分ほどで歩く道にも日が差してきた。 たちまち汗びっしょりになる。 |
この登りはきついなぁ、 と、音を上げそうになったところで 第1ベンチに到着。 広場の脇にはかわいらしい道祖神があった。 水場の標識に従い、 とても急な道を下りて、沢の水を口に含むと 生き返るようだ。 沢は浅く、水筒への水入れは時間がかかった。 |
水場まで下りていたので 小休止のつもりが、 10分以上も休んでしまった。 歩き始め、空を見上げると、 青空に白い雲。 ところどころに紅葉も見える。 相変わらずの急登を 息を切らしながら上る。 合戦小屋への荷揚げ用ケーブルを過ぎると、 標高1820mの第二ベンチに到着。 ここまで休憩を入れて1時間15分。 ほぼ、コースタイムどおりだ。 |
第二ベンチを過ぎると、 しばらく起伏の少ない尾根を進む。 これまでの急登と比べると、 ほっと一息である。 この時期は花は望めないが、 歩く道端にはたくさんのキノコ。 名前はまったくわからない。 サンゴのようなキノコもある。 |
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キノコ鑑賞をしながら 急なのぼりを過ぎると そこが第3ベンチ。 ここから富士見ベンチまでは 急登の連続である。 ところどころに ゴゼンタチバナの赤い実や カニコウモリの小さな白い花がある。 喘ぎながらも、午前8時53分。 標高2200mの富士見ベンチに到着。 多分、目の前の開けた方向に 富士山が見えるのだろうが、 あいにく雲の中だった。 |
富士見ベンチで一息入れ、 さらに前進。 登山道には花崗岩が現れてきた。 途中、シラタマノキの白い実を見つけ、 ひとつ潰させてもらうと、 まさにサロメチールの匂いであった。 下山してきたご夫婦に スイカがあると教えられ、先を急ぐ。 やがて合戦小屋まであと7分の表示が・・・ ペースが上がらないまま 続いて、ほんのあと3分の表示。 この間、4分のところを倍の8分かかった。 バテバテ・・・ |
午前9時35分。 合戦小屋に到着。 まずはスイカ。 今年食べたスイカで一番甘い。 スイカの甘さを十分楽しんでから、 あたりを見回す。 鬼の顔を彫った臼の上には 合戦小屋の名前の由来が書いてあった。 (興味のある方はこちら) ベンチの目の前には 大きな真っ赤なナナカマドの実がある。 |
十分休憩を取ったあと、 燕山荘にむけ、もうひと頑張りである。 樹林帯を抜けると、展望が開け、 周りには赤・黄の色が増えてきた。 |
ひと登りで合戦沢ノ頭に到着。 残念ながら、槍ヶ岳の方向は雲が厚く、 まったく見えない。 しかし、正面にはきれいな紅葉の向こうに 燕山荘が上のほうに見える。 |
ここからもかなりきつい登りである。
途中、燕山荘から燕岳まできれいなパノラマが広がった。
(クリックで大きくスクロールします。)
午前11時10分、ちょうど5時間で燕山荘に着いた。
登山口から1220m登った。
テントはまだひと張りだけである。
山荘に一番近い場所はちょっと狭かったので、
その次の区画にザックを置き、テントの受付を済ます。
早速テントの設営を済ませるが、
この間、オーナーと思われる方が小屋前の広場でアルペンホルンを・・・
思いがけずその音を聞くことが出来た。
でも、今日はさすがにバテた。
燕岳は明日にとっておき、小屋で食事をしてから、蛙岩まで行くことにした。
小屋への階段を登り始めたところで、局長が
「めまいがして、気持ち悪い。」としゃがみこむ。
小屋の前のベンチまでいき、しばらく横になる。
畦地梅太郎の彫刻の向こうに燕岳 |
標高2685mの方位盤、下に見えるグリーンのテントが今日の宿 |
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上の小屋の写真の右端に写っているゴリラ岩 寝転がって槍ヶ岳を見ているそうだ。 ROCKYさんのレポでチェック済だったので難なく発見できた。
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しばらく休んで局長の気分も少しよくなったので 燕山荘の食堂でとろろ昆布うどんと、おでんの昼食。 食事の後は、完全に元気復活。 かなりの急登だったのに、エネルギーの補給が足らなかったらしい。 一安心で、蛙(げえろ)岩に向かう。 |
蛙岩への縦走路 一番奥の岩山まで約30分の縦走である。 |
だいぶ雲が広がって遠くの山は見えないが、足元には真っ赤な草紅葉。
こんな岩の間を通ったり、 何かの形に見える岩がたくさんある。 |
蛙岩。 夏道は岩の左を巻くようになっており、 冬道は岩の中を通り抜けるようになっている。 夏道で岩の向こうに行き、 冬道で戻ってみたが、 冬道は下りになるのでかなりスリルがあった。 |
小屋に戻ると、先ほどの混雑はなく、 ゆっくりと燕岳をバックに記念撮影。 |
小屋のベンチで、コーヒーを淹れ、小屋自慢のケーキを食べる。
おすすめです。
このあとはテントに戻り、少し昼寝。
局長はテントの中だが、暑いので私は外のシートの上での昼寝。
目いっぱい日焼けしました。
目がさめると、今度は私が頭痛。
高山病?・・・水分の補給不足かもしれない。
我慢できないほどではないので、小屋前のベンチで早めの夕食とした。
メニューはラーメンと、カルビ丼。
小屋前のテラスからのぞくと、カラフルなテントが12張り、このあとさらに3張り増えました。
この日は夕焼けも期待できず、頭痛も治まらないので、
早々とシュラフにもぐりこんでしまった。