北アルプスに魅せられて                                    山の靴跡

蝶ヶ岳〜常念岳

2005年8月8日〜10日
1日目 三股〜まめうち平〜蝶ヶ岳
2日目 蝶ヶ岳〜蝶槍〜常念岳〜常念乗越

3日目 常念乗越〜烏帽子沢〜山ノ神〜一ノ沢登山指導所

槍・穂高連峰のパノラマが最も綺麗に見えるといわれる蝶ヶ岳。
先月、通過した大キレットを見たいので、北アルプス第2弾は蝶ヶ岳とした。
ちょうど1週間の夏休み。
休みがたっぷりあるとはいえ、体力的に長期の縦走はきついので、
蝶ヶ岳から常念岳への2泊3日の、のんびりテント泊縦走計画とした。

天気の良いのは午前中。
北アルプスに早朝から登るためには夜中に家を出なければならない。
寝不足での登山はやはり調子が出ないので、今回は松本に前泊することにした。

女鳥羽川沿いのビジネスホテル。
潤平さんのレポで知ったホテルに予約をいれ、
午後9時半到着。
明朝、4時起床で出発する旨を伝え、
早々にベッドに入った。


(二人前です。)
目覚まし時計とモーニングコールで
予定通り午前4時起床。

途中のファミレスで朝食。
カーナビ通りに進み、
三股の駐車場には午前5時40分に着いた。
身支度を整え、午前5時55分出発。
予定通りの時間である。
午前5時55分

 

登山道に入り、前を見上げるとこれから登る蝶ヶ岳だ。
標高差1300mくらいの登りである。

ツリフネソウやキツリフネなど
今年はじめて見る花がたくさんあるが、
光が足りず、すべて手振れ状態。

10分ほどで登山指導所に着く。
用意してきた登山計画書を提出すると、
「常念岳の巻き道は崩落のため通行止めなので、
時間がかかるけど、常念に登り返してください。」

えっ、登り返すと1時間以上余計に掛かりそうだが、
明後日のことなのでそのときの天気と調子で
一ノ沢に下ってもいいな、と思う。

(マウスを乗せて)
写真を見て気がついたが、
CがOになってる。

 

鉄の橋を渡り、平坦な道を進む。
右に前常念岳への登り口がある。
帰りはここに下ってくることになる予定だ。

鉄の吊り橋を渡ると、緩やかな登りになる。

指導所を出て30分ほどで力水の水場に着いた。
最後の水場、と表示されている。
ちょうど先行のご夫婦が水の補給中だったので、
そのまま通過する。
午前6時40分
(マウスを乗せて)

 

ここから木の階段が出てきた。
思った以上の急登である。
太陽の光が射し、汗が噴出す。

スタートしてから1時間ほど経ったところで、
何とか休憩場所を見つけ小休止とした。
今回もトマトを持ってきたので、かぶりつく。
(ザックも軽くなるし・・・)

こういう天気の時は水分補給をしっかりしないと
調子が悪くなる。
このあとも、30分で水分補給、
1時間で小休止のペースを守るようにした。
午前7時5分

 

ここからの登りはかなりきつい。

あかとんぼがもう飛んでいる。
ヤマハハコ、マイズルソウの実。
写真を撮るのを口実に
休みながら進む。

赤の標識の一言プラスはナンだろう。

いい加減休みたくなったところで、
ちょうど倒木で休憩しているご夫婦。
「もう少しでいいベンチがありますよ。」

標高1900mまめうち平到着。
午前8時5分
(マウスを乗せて)

  

10分ほどの休憩後、出発。
やがて、標高2000m地点の標識。
ほぼ中間点だ。

このあたり、終わりかけだが
ギンリョウソウがたくさんある。

サンカヨウの紫の実も多い。

どうやらガスが出てきたようだ。
常念岳はガスの中だった。
蝶沢の源頭部を過ぎる。
アルペンガイドには水場の表示があったが、
見つからなかった。

午前10時、旧ベンチの表示のある
標高2350m地点。

結構、つらい登りである。
午前10時
(マウスを乗せて)

 

きつい登りが続く。
タオルは汗びっしょり。

絞れるんじゃないか、とやってみたら、
水滴が落ちた。

最終ベンチを過ぎるあたりから、
花が多くなってきた。
午前10時50分
(マウスを乗せて)
マイヅルソウ
(マウスを乗せて)

ミヤマタンポポ

ムカゴトラノオ

エゾシオガマ

ウサギギク

ハクサンフウロ

イブキトラノオ

トリカブト

 

午前11時25分。
大滝山への分岐点に到着。
まわりは綺麗なお花畑だが、
ガスが掛かってうっすらとしている。

それでも、ザックをおろし、写真撮影。

何枚か撮っていると、急にガスが晴れてきた。
コバイケイソウと
ハクサンフウロ


クルマユリ

ヨツバシオガマ

コバイケイソウ
(マウスを乗せて)

常念岳も姿を現した。

 

ここまで来れば、あとひと登りだ。
すぐに小屋が見えてきた。
まわりはハイマツ帯となり、すべて見渡せる。

そして、小屋の向こうにうっすらと槍ヶ岳が見えた。

 

登りきったところがテント場である。
昨日は午後2時頃から雨が降ったそうだ。
今日の空模様も怪しいし、
槍もはっきり見えないので、先にテントを設営する。

安眠確保のため、小石をどかす。
二人だと設営も早い。

後の大型テントは
名古屋市立大学医学部
ボランティア診療班の方のテントです。

 

蝶が岳ヒュッテにテントの申し込みと、昼を食べに行く。

カレーうどんとおでん。
なかなかいける。

夕食用の水を調達する。
1L150円。

 

テント場とは反対方向の山頂方位盤のところに行き、ちょっとガスの掛かった槍穂を撮影。
(クリックしてください。)

 

南岳〜槍ヶ岳のアップ

 


平成16年秋に設置された山頂標識
チングルマの綿毛
(マウスを乗せて)
一休みのあと、山頂から
妖精の池まで散歩に行く。
周囲の山は雲に隠れているが、
陽射しは眩しい。

妖精の池までは20分くらいだが、
帰りの登りがちょっとつらそうだ。

おたまじゃくしがいる、と思っていたら、
帰ってから蝶が岳ヒュッテのHPをみたら、
サンショウウオのようである。
妖精の池
(マウスを乗せて)

 

山頂と池の途中のお花畑も綺麗だ。
テガタチドリ
イワギキョウ

チングルマ

ハクサンイチゲ

シス・・・(日差しが暑すぎる)

 

散歩から戻り、コーヒータイム。
今回、風除けを持ってきたが、風がない(笑)

昼寝のあと、ぽつぽつ雨粒が落ちてきたので、
ちょっと早いが午後4時過ぎに夕食の準備。
出来上がったところで強く降ってきたので、
テントの中で夕食となった。

約1時間の雨だったが、幸い雷は聞こえなかった。

残念ながら、夕焼けは空振りだったので、
明日に期待し、早々とシュラフにもぐりこんだ。

二日目につづく







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