北アルプスに魅せられて                                    山の靴跡

涸沢

燃える秋を探して

2004年9月26日〜27日
1日目 上高地バスターミナル〜徳沢〜横尾〜涸沢
2日目 涸沢〜屏風のコル〜屏風ノ耳(ピストン)〜徳沢〜上高地バスターミナル

前回の燕岳では、思いがけず紅葉の始まりに出会うことが出来た。
紅葉といえば、「燃える涸沢」。
土日の混雑は観光地並らしいので、ちょっと早めの日月に行くことにした。

行きのバスと、帰りの電車の席を確保するも、
天気予報からはお日様マークが消え、月曜は傘マークになってしまった。
晴れ女の局長の力を頼みに行くことにした。

都庁大型バス駐車場 「さわやか信州号」
新宿の集合場所は都庁大型バス駐車場。
さすがに土曜の夜発は、この前の夏とは違い、閑散としている。
しかし、上高地行きは3台。
金曜発は10台近いようだ。

入り口に貼ってある座席表を見ると、後ろから2番目。
小学校の遠足のバスは後ろにうるさい子供、前はおとなしい子、
という印象があり、がっかりして乗り込んだ。
でも、なんか広い・・・。
よくみると、後ろの3列だけ間隔が広い。
リクライニングも楽である、ラッキー・・・
おかげで前回よりもよく眠れた。
以前より車内は広いかな
諏訪のおぎのや 午後11時、新宿を出ると、高速道路に入り、談合坂で1回目の休憩。
その後、バスは勝沼で高速を下り、一般道を走る。

2度目の休憩場所、諏訪のおぎのやに午前3時到着。
蓼科にくるときは前を必ず通るが、はいったことはない。

午前5時30分、沢渡でシャトルバスに乗り換え、
午前6時、予定通り上高地バスターミナルに到着した。

今回は沢渡までは、休憩時間以外ほとんど寝ていた。
上高地バスターミナル

 

おにぎりとミニトマトの 青空こそ見えないが、空は明るい。
今日はどうやら雨の心配はなさそうだ。
おにぎりとミニトマトで腹ごしらえをし、
午前6時30分出発。

河童橋の上には一人もいない。
上高地の紅葉にはまだ早く、
ほとんどのバスの乗客は
槍・穂高方面への登山者で、
河童橋には見向きもしないようだ。
うしろに見えるはずの穂高は、
残念ながら、低くたれた雲に隠れて
まったく見えない。
誰もいない河童橋

ここから横尾までは、8月に槍ヶ岳に来た時とおなじ道である。

午前7時20分 明神
明神


徳沢に着く頃、青空が覗いてきた。
ラッキー・・・

徳沢園での小休止。
ソフトクリームを期待したが、
この季節はもう販売していないとのことだった。
午前8時25分 徳沢
徳沢

 

やはり、太陽の光を浴びながらの山歩きは
気持ちがいい。
しかし、雲にかくれたり、顔を覗かせたり・・・

台風で倒れた木だろうか、
道の上に大きくかぶさっている。

 

午前9時30分 横尾に到着。
ここで小休止の後、横尾大橋を渡る。
山肌には、ところどころ日があたり、
そこだけが輝いて見える。

樹林帯を抜け、いったん河原に出ると、
しばらくして横尾岩小屋跡を通過する。
横尾大橋 河原の道 岩小屋跡・・・看板はあったが・・・どこが小屋?

左前方には屏風岩の岸壁がそびえ、上の日があたっているところの紅葉が輝いている。
屏風岩の上が輝く

本谷橋・・・これは揺れる 午前11時。
本谷橋に着いた。
吊橋を渡った先の河原では
たくさんの登山者が休んでいる。
登る者も、下る者も
ちょうどお昼の時間だ。
おにぎり、パンでエネルギー補給をし、
10分ほどの休憩の後、急登が始まる。

やがて登山道の脇に紅葉が現れ始めた。
急登の始まり 45分ほどで紅葉が・・・

本谷橋からちょうど1時間。
前方に輝く紅葉の上に涸沢ヒュッテの吹流しが見えた。
(マウスを乗せてください。)

ここからの登山道は紅葉の中をすすむ。
時々顔を覗かせる太陽の光があたったところが光り輝いている。

遠くの山肌が金色に輝く 吹流しが見えてから30分、紅葉を見ながら休憩 真っ赤なナナカマド
バックにガスのかかった涸沢槍




こちらのナナカマドはオレンジ
やっとヒュッテと小屋の分岐点だ

午後1時、涸沢ヒュッテと涸沢小屋の分岐点に到着した。
考えてみれば、夏道での登りは初めて北アルプスに来た時以来、2度目である。
その時に比べザックは1.5倍くらいの重さになっているが、
前の時のほうがきつかったような気がする。
多少は経験の効果が出ているのかな・・・

とはいえ、さすがにバテました。
最後の力をふりしぼって石段を登る。
このあたりの紅葉はピークのようだ。

太陽が隠れてしまった・・・ 草紅葉の上にチングルマが・・・ ナナカマドの脇を最後の登り

テント場に行くと
「受付は午後3時から。 先にテントを張ってください。」
との札がかかっている。
下は石ころだらけだが、比較的平らなところを探して、早速設営。
あとで気がついたが、涸沢小屋に近いほうは比較的石が少なかったようだ。
涸沢のテント場 

手前の緑のテントが今日の宿。
奥のオレンジのテントのあたりが石が少ない。
実はその他にも矢印の理由が・・・(理由は後ほど)

ヒュッテ名物おでん+ラーメン 今夜のねぐらを完成させて、
涸沢ヒュッテのテラスで昼食。
もちろん、おでんとラーメン。

テラスの前には
イワツメクサの小さな白い花が咲いている。
この花は北穂高小屋のシンボルで、
花の時期が長い。
イワツメクサ

残念ながら、太陽は姿を隠し、稜線もガスで見え隠れする。
これが限界でした。

吊尾根と紅葉
吊尾根と紅葉


ガスに隠れる涸沢岳と紅葉

食事の後は、涸沢小屋の上のほうまで行こうかと考えていたが、
重いザックをここまで担ぎ上げただけでバテバテ、あっさりあきらめる。

しかし、涸沢小屋のソフトクリームははずせない。

石畳を登り、涸沢小屋のテラスについたところで、
目の前にソフトクリームを食べているかわいいお嬢さんがいた。
どこかで会ったような気がすると思っていると、
向こうからも、「もしかすると・・・」という声が。
なんと、3月に参加した天狗岳雪上訓練で一緒だった福井から来ていたSさんだった。

平湯温泉に車を停め、南岳小屋に泊まり、大キレットを越えて涸沢に来たそうだ。
南岳小屋で支配人さんに私たちが8月にお邪魔した話を聞いたばかりだったとの事である。
上のテント場の写真のオレンジのテントがSさんのテントだ。

3月のときにまたどこかで会えるといいですね、と皆さんと別れたが、
まさか本当に会えるとは思わなかった。

半年振りにお会いできたSさん 涸沢小屋名物ソフトクリーム

3人でソフトクリームを頬張りながらしばらく話が弾む。
昨日も今日も稜線はガスに見え隠れの状態だったとの事である。
明日は同じパノラマ新道で下山の予定だが、天気が心配である。

テントに戻ると、遠く東大天井岳の稜線に日があたっている。
何で向こうだけ・・・

テントでしばらくのんびりしたあと、午後4時も回ったので涸沢ヒュッテのテーブルに移動し、夕食である。
今回はパスタに挑戦。

まずはお湯を沸かし、アルファ米のドライカレーにお湯を注ぐ。
15分待つ間にまずは前菜。

かぼちゃとソーセージのマヨネーズ炒め。
飲める人はこれで生ビールでしょう(笑)
これはいける。

次にたっぷりのお湯に
腹ペコ山男さんのアドバイスどおり忘れずに持ってきた塩を入れ、
パスタをゆでる。
ちょっと細めのゆで時間6分のものを半分に折ったものをジップロックに入れ、
いつも持ってくるトレットペーパーの芯を抜いたところに入れてきた。
茹で上がるのに7分くらいかかった。
茹で上がった麺を「カゴメ プチパスタ ぺペロンチーノ」であえて出来上がり。

最初に作ったドライカレーがちょうど出来上がり、盛り合わせて完成である。

「ペペロンチーノとドライカレー、ミニトマト、ソーセージのマヨネーズ炒め添え」

今までで一番の夕食です(笑)

さて、夕食の後は星空も期待できないので、早々にシュラフにもぐりこむ。

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